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文系のためのビジネスデザイナー ganapatiです。

今日もビジネスパーソンとして成長するためのTipsをお届けします。


ポーターの基本戦略とは?

その名の通り、世界的な経営学の権威であるM.E.ポーターが提唱した経営戦略に関する考え方。

企業の置かれた環境とその企業の持つ経営資源を分析すると主に3つの経営戦略のうちいずれかに方向性が決まるというもの。

非常に有名な考え方で、わかりやすく、有用性・応用性が高いのが特徴。

この考え方で決めた基本戦略が細かな戦術選択の基礎となる。

 

ポーターの基本戦略の使いどころ

ポーターの基本戦略は次のような場面で活用できます。

  • 総合的な意味で自分の会社はどのような方向で戦っていくべきか理解する
  • ここからさらに他社と比較したポジショニングの考え方にもっていき戦略の詳細を検討する
  • 万が一どっちつかずの状態になっていないか調べられる

 

M.E.ポーターって??

アメリカ在住、ハーバード大学に所属する経営学の権威。この基本戦略の他、様々な素晴らしい考え方を世の中に広めた実績がある。例えば5F分析やバリューチェーンといった考え方もポーター先生の考え方だったりする。

この人の書籍は是非読みたい。ドラッカーより個人~中小企業には向いていると思う。

 

 

3つの基本戦略とは?

ポーター先生の提唱する3つの基本戦略をざっくり説明すると以下のようになります。

基本的には競争優位のタイプという軸と、ターゲットの広狭という軸の2軸でマトリックスを組み細かいところまでいうと4つのタイプに分類されます

 

① コストリーダーシップ戦略

簡単に言えば安さで勝負しよう!という考え方です。ただし、なんとなく安いというのではありません。同じ商品・サービスであれば一番安い方が勝つという考え方です。

ここでのコストは、お客様に提供する単価という側面と、同じ単価のものを提供するためにかかる費用という2つの側面で考えます。前者であれば顧客の購買動機につながりますし、後者であれば企業の体力につながります。

 

② 差別化戦略

簡単に言えば他社が提供できない価値を独自に提供できれば、多少価格が高くても勝つという考え方です

ここで言う価値というのは何も商品の機能のこととは限りません。品質や保証、品ぞろえや販売チャネルなども価値になります。

さらに言えばなかなか目には見えないような経営資源の差も大きな意味では差別化戦略につながることもあります。バリューチェーンという考え方はその延長にあるといって良いです。大事なことはいかに他社との違いを生み出しそれを価値に変えていくかです。

 

③集中戦略

上記①②は基本的には広範な市場に対する戦略です。もしくは「特に絞り込みを戦略上に盛り込まない」場合の戦略です。このような戦略を実行しようと思うと、いくら経営資源があっても足りなくなることがあります。豊富な経営資源を持つ大企業に勝つのは非常に難しいでしょう。

そこで相手とする市場・ターゲットを絞り込むことで、ヒト・モノ・カネといった経営資源を集中的に投入すればその限定した市場においては大企業以上の強みを展開することが可能となります。このような戦略を集中戦略と言います。

集中戦略はさらに競争優位のタイプによって2つに分類することが可能です。

 

③-1 コスト集中戦略

特定の市場に的を絞り、コスト上で優位性を発揮して競争に勝つ戦略

 

③-2 差別化集中戦略

特定の市場に的を絞り、さらにユニークな特徴を価値に変えて競争に勝つ戦略

 

 

アパレル業界での事例

私見になりますが次のような事例を紹介します。

ユニクロ:
かつてはコストリーダーシップ戦略をベースにしていたが、世界を相手にするようになってからは強く品質とデザイン・ブランドといった価値を中心とした戦略になった。結果的には現在は差別化戦略を取っており、それは「ライフウェア」というコンセプトや、先端の機能性衣料(ヒートテックなど)に表れている。

 

GU:
ユニクロのもう一つのブランドだが、かつてのコストリーダーシップのノウハウを継承するためにブランド分けしたのではないかと思われる。幅人い年齢層を対象にファストファッションを展開している。

 

Mikihouse:
低年齢層をターゲットに絞り込み、品質と特徴あるデザイン、ブランド価値を全面に出した差別化集中戦略をとっている。正直高いけどファンが多いよね。

 

西松屋:
赤ちゃんから幼児にターゲットを絞り込み、低価格を武器にコスト集中戦略をとっている。子供は成長とともに買い替え需要を生むので、そこで十分に利益が取れるという考えだと思われる。

 

 

中小企業の生き残りにはどれが推奨されるか?

まず、①のコストリーダーシップについては多くの中小事業者がなかなか目指せない戦略になるのは間違いありません。少なくとも規模の利益が働くような業界では大手の企業に負けてしまいます。負けないように身を削れば待つのは疲弊のみです。

②の差別化戦略に関してはとれる業界と取れない業界があります。例えばインターネットで販売チャネルを容易に構築することができるような場合や、それこそ世界で唯一といった極端な特徴を持つ場合です。チャンスは大きくなりますが、やり方によっては投下する経営資源が拡大の一途をたどることもあるので、長い目でリスクの少ないやり方があるのであれば②の差別化戦略もわるくありません。

ということで中小企業は基本的には③の集中戦略をとることになります。実際そうだという経営者も多いと思いますが、調べてみると単に限定したエリアで活動しているだけという場合が多いので注意が必要です。大事なのは戦略や戦術に具体的に盛り込み、そのメリットを享受できるようにしているかということです。もしそこまで具体的にしてないのであれば、単なる①や②だったりするわけです。

さて、そのうえでコスト集中戦略と差別化戦略でどちらがおススメかといえば、当然のごとく差別化戦略がおススメになります。市場が限定されていても中小企業にとってみればコスト集中戦略はやはり疲弊しやすい経営体質を生みやすくなります。圧倒的な低価格を実現する独自のノウハウがない限りは厳しいです。逆に差別化集中戦略は最初特徴を出すまで苦労しますが、一度認知さ、且つ他社がその特徴をマネするための障壁があれば事業は軌道に乗りやすくなります。

 

最後に

最近は最初から大望を掲げる起業家のニュースが多いです。しかし、それは一定の条件がそろっているからこそ抱ける大望であり、戦略でもあります。

そうした限定された情報に踊らされることなく、冷静に自分の取るべき戦略を導き出すことが非常に重要だと思います。

大望を抱き失敗した身としてのアドバイスです。

 

ganapati55

Author ganapati55

かつて人材ビジネスで起業し5年で廃業した経験を持つサラリーマン。ベンチャー企業時代~起業家時代の濃密な時間でありとあらゆる経験をし、文系ながら多彩なスキルをマスター。今もしぶとく生きています。

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